お知らせ情報

電源ユニットSM7860を発売

SM7860

掲載日:2011年11月11日


大量・最高速の電子部品検査ラインの構築が可能に

 HIOKI(日置電機株式会社:長野県上田市、代表取締役社長:吉池達悦)は、10月26日に電源ユニットSM7860を発売いたしました。SM7860は、スマートフォンの普及によって拡大している電子部品 積層セラミックコンデンサ(MLCC)を検査する超絶縁計SM7810(今年3月に発売)専用の電源として開発しました。
 現在、スマートフォンには1台につき数百個程度のMLCCが搭載されています。電子部品メーカーでは生産したMLCCを大量かつ高速に良否検査する必要があります。今回発売したSM7860は2種類の電圧を8チャネル単位で設定でき、最大で32チャネルの電圧出力ができます。SM7810に検査用の電圧を多チャネル供給することで、一度により多くのMLCCを検査することができますので、大量かつ最高速に漏れ電流検査ができるラインを構築することができます。
 また、SM7860は、試験の効率化と低コスト化を実現する特長を兼ね備えています。正負極性の電源を1台に搭載しましたので、複数の電源を持つ必要がなくなりました。さらに、充電から放電にいたるMLCCの検査工程への電源供給をSM7860が一貫して行ないます。

■積層セラミックコンデンサ(MLCC)の漏れ電流試験
 MLCCの漏れ電流試験は、MLCC本体に電圧を加え、MLCCから発せられる漏れ電流を超絶縁計SM7810が検出することで、良否判定を行なうものです。MLCCに加える電圧はSM7810自体からは発生させられないため、別途検査用の電源が必要でした。この役割を果たすのが、今回発売する電源ユニットSM7860です。
 SM7860とSM7810を組み合わせることで、複数の試験電圧で同時に8個のMLCCを業界最高速の6.8ms(1msは1/1000秒)で検査できますので、生産効率が高まります。

■積層セラミックコンデンサ
 積層セラミックコンデンサ(MLCC)は、電極を形成した薄いセラミックシートを数百層積み重ねた構造になっていて、電圧をかけると電荷を蓄えます。従来、セラミックコンデンサは低容量品でしたが、積層技術により高容量化も可能になりました。現在では、スマートフォンやパソコン、液晶テレビなどで1台につき数百個から一千個のMLCCが搭載されています。

■電源ユニットSM7860の概要
1.超絶縁計SM7810への最大32チャネル電源供給で、効率的な検査が可能に
 MLCCの漏れ電流試験を行なうメーカーでは、いかに大量に早く検査するかが重要な要素になってきます。SM7860は2種類の電圧を8チャネル単位で設定でき、最大で32チャネルの電圧出力ができます。SM7810に検査用の電圧を多チャネル供給することで、一度により多くのMLCCを検査することができますので、大量かつ最高速に漏れ電流検査ができるラインを構築することができます。
2.正負極性の電源を1台に搭載し、試験の効率化と低コスト化を実現
 MLCCでは、正と負の性質を持つ電気による試験を行なう必要があります。SM7860には正負極性の電源を1台に搭載しましたので、複数の電源を持つ必要がなくなり、試験の効率化と低コスト化を実現することができます。
3.充電から放電までの試験に対応し、試験の効率化を実現
 MLCCの試験では、一度充電し、放電するという工程があります。SM7860は、これらの工程に必要な電源の供給を行ないますので、試験の効率化が可能になりました。

■主な仕様
使用温湿度範囲 0℃~40℃、80% rh以下(結露しないこと)
保存温湿度範囲 -10℃~55℃、80% rh 以下(結露しないこと)
発生確度 出力電圧確度:設定値の2%0.5V(無負荷にて)
CH間誤差:0.01V以下(同一系統の出力間、無負荷にて)
電圧モニタ確度 出力電圧の2%0.5V
定格電源周波数 50/60 Hz
定格電源電圧 AC100V10% AC220V10%
最大定格電力 860VA
外形寸法 約425Wx 249Hx 581D mm
質量 約45 kg
適合規格 安全性 EN61010

■価格
要問合せ

■年間目標販売台数
40台

■【参考】超絶縁計SM7810の概要
1.測定時間は業界最速の6.8msに改善し、検査スピードが向上
 SM7810は、MLCCの生産ラインにおける漏れ電流検査時間を従来比30%短縮し、業界最速の6.8ms(1msは1/1000秒)で行ないます。検査スピードを上げたことで、検査時間が大幅に短縮でき、効率が高まります。
2.8チャネルの同時測定により、検査時間とスペースの効率化が進展
 従来機では4チャネルでしたが、SM7810では8チャネルを搭載しています。これにより、一度に検査できるMLCCの個数が増えますので、検査効率が高まります。さらに、少ない設置台数で検査できますので、MLCCを選別する自動機内に設置する際のスペースも小さくて済みます。

ニュースリリースに関するお問い合わせ

ホームページ掲載のニュースリリースに関するお問い合わせは、下記までご連絡いただきますよう、よろしくお願いいたします。

【資料請求、購入および製品に関して】
本社コールセンター
TEL:0268-28-0560
FAX:0268-28-0569
MAIL:info@hioki.co.jp

【ニュースリリース、広報に関して】
総務課広報担当
TEL:0268-28-0555(代表)
FAX:0268-28-0559

記載されている情報は発表日現在のものです。予告なしに価格、仕様、そのほか本リリースに記載の情報が変更になる場合がありますので、あらかじめご了承ください。

ページ先頭へ

ページ先頭へ