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インパルス巻線試験器ST4030
掲載日:2019年2月13日
HIOKI(日置電機株式会社:長野県上田市、代表取締役社長:細谷和俊)はこのたび当社初となるモーターの巻線の良否を検査する「インパルス巻線試験器ST4030」を発売いたします。
ST4030 の発売により、抵抗計・耐圧試験器などと合わせてモーター巻線製造ラインで必要な検査用試験器のラインアップが揃います。
ST4030 は応答波形を数値化※ 1 するという新たな方法で、一般的な波形のずれによる面積比較では検出できなかったレイヤーショート(絶縁不良)※ 2 の検出を可能にします。また、200MHz サンプリング、分解能12bit という高精度な波形検出性能を持ち、放電検出機能ST9000(HIOKI 独自技術のオリジナルフィルター搭載)※3 を用いて、擬似短絡による部分放電を検出します。※ 4
■ 開発の背景
インパルス巻線試験器とは、モーターのインダクタ(コイル)などで発生する巻線間のレイヤーショートの有無を検査する試験器です。
一般的に、良品にインパルス電圧を印加した時の波形(マスター波形)を基準として、指定した区間の「マスター波形」と「試験波形」のずれを面積比較して良否判定をします。
近年、自動車のEV 化・自動運転化により車載部品の高品質化が進み、モーター巻線に対する信頼性要求は高まり続けています。重大な事故や故障に繋がる危険性があるため、車載に搭載されるモーターは長期的な品質を担保する必要性があります。
しかし、一般的な面積比較で検査した場合、波形に現れない故障(1 ターンショートなど)は検出が困難でした。
また、ノイズに埋もれて隠れている微弱な部分放電を検出し、高精度にモーターの劣化診断を行いたいという要求も高まっており、これらの要求に応えるべく開発を進めました。
■ 特長
1. 新提案:応答波形の数値化により1 ターンショートの検出が可能
応答波形を数値化することにより、定量的な判定を行うことができます。一般的な波形による面積比較では違いが検出できなかった1 ターンショートなどの数ターンショート品が数値の違いとして現れるため明確に良品・不良品を分別することができます。
2.HIOKI独自技術:放電検出機能で擬似短絡を検出
放電を検出することで擬似短絡を発見できます。
しかし、放電は電圧差が小さく、高周波であり、ノイズ成分との切り分けが難しい現象です。ST4030は高精度な波形検出性能を持ち、さらに放電検出機能ST9000(HIOKI オリジナルフィルター搭載)を用いることで、応答波形に現れる高周波成分のうち、ノイズ成分を除去し、部分放電だけを抽出して判定します。
また、従来は周辺設備(放電検出用のアンテナ等)が別途必要でしたが、ST9000 では必要ありません。
3. ローター※5を組み付けた状態でモーター検査可能
面積比較による判定方法ではローターの取り付け位置によって波形が変化するため、組み付けた状態では明確な判定基準を設定することができませんでした。
ST4030 の数値による判定ならば、ローターを取り付けた状態でも判定エリアを作成できるため、良品・不良品の判別が可能になります。
4. 高精度な波形検出
200MHz の高速サンプリング、12bit の高分解能により、高精度な波形検出が可能になります。
5. データ蓄積による検査品質の向上
応答波形の数値化により、検査データを定量的に管理ができます。蓄積したデータで統計処理を行い、前工程へフィードバックすることで、巻線の不良状態を推定・再発防止の取り組みに活用でき、品質向上に繋げることができます。
■ 主な市場
・車載モーター市場
・インダクタ(コイル)市場
■ 価格
インパルス巻線試験器ST4030:1,300,000 円(税抜)
放電検出機能ST9000:400,000 円(税抜)(工場出荷時オプション)
クリップ形リードL2250:35,000 円(税抜)(オプション)
■ 年間販売目標台数(国内外)
90 台(ST4030 のみ)
※ 1 株式会社トーエネック様の特許を使用しています。
※ 2 レイヤーショート:コイル(モーター含む)の巻線は被覆(エナメル)で絶縁されていなければいけませんが、何らかの理由で絶縁抵抗が小さくなり短絡することがあります。これをレイヤーショートと呼びます。主な原因として、熱や機械的摩擦による被覆破壊、経年劣化があげられます。
※ 3 アイシン・エィ・ダブリュ株式会社様と共同開発しています。
※ 4 放電検出機能ST9000 は工場出荷時オプションです。
※ 5 モーターの構成要素の一つで電気を流すと回転する部分のこと。回転子とも呼びます。
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