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「令和3年度関東地方発明表彰」で電極抵抗測定システムに関する発明が長野県発明協会会長賞を受賞

電極抵抗測定システムRM2610

掲載年月日:2021年11月17日

HIOKI(日置電機株式会社:長野県上田市、代表取締役社長:岡澤尊宏)は、電極抵抗測定システムの発明(特許第6472664号)が、公益社団法人発明協会が主催する「令和3年度関東地方発明表彰」において、長野県発明協会会長賞を受賞しました。当社では地方発明表彰に初めての応募における受賞となります。

大正10年に始まった地方発明表彰は、全国を8ブロック(北海道・東北・関東・中部・近畿・中国・四国・九州)に分け、各地域において優れた発明、考案または意匠を生み出した技術者・研究開発者を顕彰する制度です。

今回の受賞では、
① 外部から接触することができない異種導電材料間の境界面における接触抵抗の数値指標が得られること。
② 電極シートを電池セルに組込む前に評価できるため、開発時間が大幅に短縮され、リチウムイオン電池(Lithium-Ion Battery :以下LiB)の開発効率が向上すること。
③ 電極シートの材料内部のばらつき(均一性)を評価できるため、LiBの長寿命化、安全性や性能の向上に貢献すること。
④ 電極シートの性能評価が容易になり、電池の急速充放電特性なども定量的に評価できること。
などの、LiBの主要なパーツである電極シートを評価できる世界初の技術を高く評価いただきました。

これら技術は、LiBのような繰り返し充放電できる二次電池の特性および品質を定量的に評価するために使用され、二次電池の長寿命化、安全性および性能向上に有効な新しい評価指標を得ることができます。これにより「EVシフト」や「カーボンニュートラル」などによる脱炭素社会の実現に寄与します。

当社は今後も、世界の人々に価値をもたらし、持続可能な社会の実現に向けた研究・技術開発を続けてまいります。


■ 受賞および受賞者
長野県発明協会会長賞 電極抵抗測定システム(特許第6472664号)
日置電機株式会社 EMユニット 河室佑貴 (かわむろ ゆうき)
日置電機株式会社 EMユニット 半田信久(はんだ のぶひさ)
日置電機株式会社 EMユニットユニット長 高橋哲哉(たかはし てつや)


■ 受賞の発明が活用されている製品のご紹介
電極抵抗測定システムRM2610
RM2610 は、LiBの主要材料である電極シートの抵抗特性を、「合材層抵抗」と「合材層と集電体の界面抵抗」に分離し、数値化・計測するシステムです。電極シートの表面に、テストフィクスチャ(検査針)を当て電位を計測し、HIOKI 独自の解析手法で、「合材層抵抗」と「合材層と集電体の間の界面抵抗」を見える化しました。
従来はLiBそのものを完成させなければ電極シートの評価ができず、試作品を作成する手間や時間がかかっていました。また、これまでの計測手段(貫通抵抗の測定、4探針による体積抵抗率測定)では電極シート全体の抵抗特性の計測にとどまり、電極シートの合材層抵抗や合材層と集電体の界面(接触部)の抵抗を知る手段は存在しませんでした。これらの抵抗特性がわかると、どの材料、組成、製造条件によって性能が向上するかを細かく考察できるだけでなく、電極シートの段階で評価できるため、LiBの品質と開発効率が大幅に向上します。

製品についての詳しい情報は、当社WEBサイトをご覧ください。


■公益社団法人 発明協会
令和3年度関東地方発明表彰については公益社団法人 発明協会のWEBサイトをご覧ください。



【リリースに関するお問い合わせ先】
総務部総務課:鳴沢、都築
TEL:0268-28-0550(代表)
FAX:0268-28-0559

記載されている情報は本文章発行日現在のものです。
予告なしに本文章に記載の情報は変更になる場合がありますので、ご了承ください。






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