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太陽光発電システム用絶縁抵抗計IR4053を発売 同システムの絶縁抵抗を安全、正確、かつ素早く測定

掲載日:2014年11月18日

 HIOKI(日置電機株式会社:長野県上田市、代表取締役社長:町田正信)は、「太陽光発電システム用絶縁抵抗計 IR4053」を2015年1月末に発売(予定)することとなりました。IR4053には、「PVΩ ファンクション」を搭載しました。これを用いれば、日中に発電をする太陽光発電システムを安全かつ正確に測定することができるようになりました。
 この商品の開発にあたっては、長野県工業技術総合センター(長野県長野市、所長:横道正和)、ネクストエナジー・アンド・リソース株式会社(長野県駒ケ根市、代表取締役社長:伊藤 敦)との三者共同研究にてご協力いただき商品化を進めてまいりました。

■絶縁抵抗試験の役割とは
 絶縁とは、電気抵抗が大きいために電流が流れない状態のことをいいます。絶縁抵抗はこの流れない状態を表す指標のことで、この値が高ければ高いほど十分な絶縁があり、安全ということになります。
 電気機器や電気設備などでは、十分な絶縁状態にないと、漏電を引き起こし、火災や感電事故などの深刻な災害が発生します。そのため、この危険を防止するために絶縁抵抗試験が行われます。この試験に用いられるのが絶縁抵抗計であり、例えば電気設備の保安業務では欠かすことのできない計測器の一つです。

■太陽光発電システムにおける絶縁抵抗の課題
 近年、太陽光発電システムが増加しており、その保守管理において同システムの絶縁抵抗測定の機会が増えています。これに伴い、保守点検のガイドラインが現在整備されつつ、これに基づいて絶縁抵抗試験が行われています。
 しかし、同システムの絶縁抵抗では課題もあります。太陽電池は太陽が出ている日中は発電していることから、太陽電池ストリングを短絡する方法では手順を誤ると、作業時にアーク放電※などの危険が伴います。また、太陽電池ストリングを短絡しない方法では従来の絶縁抵抗測定器で測定した場合、太陽電池ストリング※が発生する電圧が測定値に影響を与えることから、正確な絶縁測定ができない場合もありました。
 このたび開発したIR4053では、太陽光発電測定用の「PVΩファンクション」を搭載しました。これを用いることで、日中に太陽光による発電をしている最中でも、太陽電池ストリングを短絡せず、アーク放電などの事故を発生させずに、なおかつ正確に絶縁抵抗値を測定することができるようになりました。
 ※アーク放電:絶縁破壊の一種で、空気中に電流が流れる状態を指し、高温と閃光を発生させる。
 ※太陽電池ストリング:複数枚数の太陽電池モジュール(ソーラーパネル)を直列に配線し、まとまった電力量を発生できるようにしたもの。

■主な使用用途
 ・太陽光発電システムの保守管理
 ・太陽光発電システムの設置工事 など

■製品の特長
1.「PVΩファンクション」で太陽光発電システムを安全に正確に測定可能
 IR4053には、「PVΩファンクション」を搭載しました。この機能を用いれば、日中に太陽光発電をしている設備でも、太陽電池ストリングを短絡せずに安全にかつ正確に絶縁抵抗値の測定ができるようになりました。また、従来の絶縁抵抗測定ファンクションも搭載していますので、パワーコンディショナ―などの設備の測定も1台で可能になります。「PVΩファンクション」の測定レンジは、500/1000Vの2レンジ、絶縁抵抗測定レンジは、50/125/250/500/1000Vの5レンジを用意しています。
2.測定箇所の多い太陽光発電システムの絶縁抵抗に最適な測定時間
 「PVΩファンクション」では4秒以内に測定結果が表示されます。また、通常の絶縁抵抗測定では、1秒で測定結果が表示されます。これにより、測定箇所が多い場合でも、素早く測定を終えることができます。
3.メガソーラーの開放電圧点検に対応し、DC1000V測定が可能
 メガソーラーに代表されるように、現在太陽光発電システムは大規模化が進んでいます。これに伴い、発電される電圧も大きくなっています。ストリングの開放電圧など、太陽光発電パネルの性能を調べるには、開放電圧を測定する必要があります。IR4053では電圧測定ファンクションを搭載し、DC1000Vまでの測定が可能になりました。

■価格
 未定

■年間販売目標台数
 800台(国内)


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