アプリケーション・用途

乾燥温度により変化する界面抵抗を手軽に評価

塗工した電極の乾燥温度を高くして乾燥時間を短縮したいが、そのことで完成したセルの内部抵抗にどのような影響が出るかわからず、お困りではないでしょうか。
RM2610 電極抵抗測定システムを使用することで、簡便に評価できます。

概要

電極シートの乾燥温度により、バインダーのマイグレーション(偏在)が発生し、セルの内部抵抗に影響を与えることが知られています。セルを組み立てる前段階に合材層抵抗と界面抵抗を測定することで、生産プロセスでの乾燥温度が適切かどうかを評価できます。


https://doi.org/10.3390/batteries9090455

課題

従来、界面抵抗を正確に測定することは困難でした。そのため、塗工条件や乾燥条件の評価は、貫通抵抗やシート抵抗の測定に頼らざるを得ませんでした。

解決策

電極シートの正極を90℃と150℃の2種類の温度で乾燥したところ、150℃の場合に界面抵抗が大きくなることが確認されました。
正極の組成はNCM、AB、PVDFです。
また、プレス後の界面抵抗でもこの傾向は残っており、最終的にセルの内部抵抗に影響を及ぼすことが予想されます。
この測定結果から、150℃よりも低い温度で乾燥することが内部抵抗の低減に効果的であると考えられます。
RM2610 電極抵抗測定システムで界面抵抗を測定することで、乾燥温度の調整がセルの性能に与える影響を事前に評価し、最適な乾燥条件の検討ができます。

実測データ

電極シートの3点を計測した実測データです。


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