製品情報

絶縁抵抗計の原理と使い方

絶縁抵抗測定の目的と絶縁抵抗基準値の解説。さらに絶縁抵抗計による絶縁抵抗測定の手順と使い方を詳しく説明いたします。

00. デジタル絶縁抵抗計の基本的な使い方

デジタル絶縁抵抗計の基本的な使い方

配電盤の絶縁抵抗測定の流れに沿って、レンジの選び方や絶縁抵抗計IR4052の使い方を説明します。


01. 絶縁抵抗測定とは

絶縁抵抗測定の目的

ハンディ型の絶縁抵抗計は、工場やビルなどで使用される電気機器・部品および電気施設の、長期に渡る使用において絶縁劣化による感電や漏電などの危険性を予防するために使用します。

1の図のような構造の電気機器・設備では、充電部と非充電部間の絶縁が劣化することにより、地絡や感電の恐れがあります。2の図のような二つ以上の充電部間の絶縁が劣化すると、短絡の恐れがあります。

絶縁抵抗値は高ければ高いほど絶縁効果が高いということになります。

※ 絶縁抵抗計の「製品一覧」は、こちらを参照願います。

絶縁抵抗計の定格測定電圧と使用例

絶縁抵抗計による絶縁抵抗測定では、絶縁抵抗計が印加する電圧値とその対象が右表のように決められています。

絶縁抵抗を測定する対象により、絶縁抵抗計の持っている印加電圧値(定格測定電圧値)を選択しなければならないため、

単レンジ絶縁抵抗計: 1つの定格測定電圧しか発生できない絶縁抵抗計
多レンジ絶縁抵抗計: 2つ以上の定格測定電圧を発生できる絶縁抵抗計

があります。

またその定格測定電圧の組み合わせも絶縁抵抗計によりさまざまありますので、作業用途により最適な組み合わせの絶縁抵抗計を選択する必要があります。

絶縁抵抗測定値の判定基準

電気設備技術基準58条では、以下のように電路の使用電圧区分により、それぞれ絶縁抵抗値が定められています。

300V以下の対地電圧150V以下: 0.1 MΩ
300V以下の対地電圧150V超過: 0.2 MΩ
300V超過: 0.4 MΩ

ただし新設時の絶縁抵抗値は 1MΩ以上が望ましい とあります。

02. 絶縁抵抗計の原理

絶縁抵抗計 絶縁抵抗測定原理

測定対象の絶縁抵抗Rxは、測定対象に電圧Vを印加、このときに測定対象に流れる漏れ電流I と印加電圧Vを測定し、(印加した電圧V)/(漏れ電流I)から求めています。

絶縁抵抗計 低抵抗測定原理

測定対象の抵抗Rxは、測定対象に電流I を印加、測定端子間に発生する電圧Vを測定し、(端子間の電圧V)/(印加した電流I)から求めています。

絶縁抵抗計 PVΩ 測定原理

測定対象の抵抗Rxは、測定対象に電圧Vを印加し、このときに測定対象に流れる漏れ電流I と印加電圧Vを測定し、(印加した電圧V)/(漏れ電流I)から求めています。
(測定対象の発電による電圧値と電流値を減算しています)

※ 絶縁抵抗計の「製品一覧」は、こちらを参照願います。

03. 絶縁抵抗計の使い方

絶縁抵抗計各部の名称

絶縁抵抗計 IR4052 の各部の名称を図に示します。以後のご説明で各部名称が出てきますので参照願います。


絶縁抵抗測定

ご注意: 活線状態で作業を行わないこと

・ MEASURE キーが起こされていない(電圧印可されていない)ことを確認します。1
・ 表を参照してロータリースイッチの測定電圧を決定します。2
・ 黒色の測定リードを接地側に接続します。3
・ 赤リードを被測定物に接続します。4
・ MEASURE キーを押します。5
・ 表示が安定したときの値を読みます。6
・ 測定リードを被測定物に接続した状態で、MESURE キーを OFF にします。
・ 放電しきったら、測定リードを外します。

※ 記載内容は絶縁抵抗計の使い方の概要です。各製品の取扱説明書を参照いただき、正しいご使用をお願いいたします。

放電機能

前項で述べた放電に関して、測定終了後、必ず以下を実行・確認してください。

・ 測定リードを離さず、MEASURE キーを OFF にします。
・ 絶縁抵抗計の機能により、、放電が始まります。
・ 液晶右側の「放電マーク」が消えたら、放電は終わりです。

※ 記載内容は絶縁抵抗計の使い方の概要です。各製品の取扱説明書を参照いただき、正しいご使用をお願いいたします。

絶縁抵抗計による電圧測定

注意: テストリードは必ずブレーカの二次側に接続してください。MEASURE キーは押しません。確認してください。

・ ロータリースイッチを V にセットします。
・ 黒色の測定リードを接地側に接続します。
・ 赤色のテストリードをブレーカの LINE 側に接続します。
・ 表示が安定してから値を読みます。

※ 記載内容は絶縁抵抗計の使い方の概要です。各製品の取扱説明書を参照いただき、正しいご使用をお願いいたします。

絶縁抵抗計による抵抗測定

測定前に測定リードの配線抵抗キャンセルのため、ゼロアジャストを行います。

・ ロータリースイッチを「Ω」にセットします。
・ 測定リードの先端をショートします。
・ MEASURE キーを起こします。
・ MEASURE キーを OFF し、測定値を HOLD します。
・ 『0Ω ADJ」キーを押します。
・ 測定リードを被測定物に接続します。
・ MESURE キーを押し、表示値を読みます。
・ 使用後は MEASURE キーを OFF にします。

図の例は接地線の導通チェックの例です。

※ 記載内容は絶縁抵抗計の使い方の概要です。各製品の取扱説明書を参照いただき、正しいご使用をお願いいたします。

PVΩ測定機能 絶縁抵抗計 IR4053 のみの機能

PVΩ測定機能は、太陽電池パネル-接地間の絶縁抵抗測定で使用します。発電の影響を受けずに正確な絶縁抵抗測定が可能です。

・ 接続箱の主開閉器を OFF にして、パワーコンディショナーとの接続を切断します。
・ すべてのストリングの断路器を OFF にします。
・ MEASURE キーが OFF になっていることを確認します。1
・ ロータリースイッチを「PVΩ」にセットします。
・ スイッチ操作により 500 V か 1000 V のいずれかに試験電圧を決めます。3
・ 操作キーを押し、ロックを解除します。4
・ 黒色の測定リードを接地端子に接続します。5
・ 赤色のテストリードをストリング側のP端子に接続します。6
・ MEASURE キーを押します。7
・ 約4秒後に絶縁抵抗値が表示されます。8
・ MEASURE キーを OFF にします。9
・ P端子側に絶縁不良がない場合は、赤色の測定リードをN端子に接続して、7〜9の手順で絶縁抵抗を測定します。

※ 記載内容は絶縁抵抗計の使い方の概要です。各製品の取扱説明書を参照いただき、正しいご使用をお願いいたします。

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