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接地抵抗計 FT6041 および 高電圧絶縁抵抗計 IR5051 が「2024年度グッドデザイン賞」を受賞

掲載年月日:2024年10月17日


HIOKI(日置電機株式会社:長野県上田市、代表取締役社長:岡澤尊宏)が生産販売している接地抵抗計 FT6041、および高電圧絶縁抵抗計 IR5051が、このたび公益財団法人 日本デザイン振興会主催の2024年度グッドデザイン賞を受賞しました。FT6041およびIR5051は、使いやすさと安全性を追求しながら電気メンテナンスシーンに調和するデザインに取り組んだ結果、審査にて高い評価を受けました。HIOKI では、1985 年の初受賞以来、今回で80件目の受賞となります。当社では今回の受賞を契機に工事保守測定器群のさらなる販売拡大を図るとともに、ものづくりにおけるデザインの活用を積極的に推進し、ブランドイメージの向上に務めてまいります。


写真左:接地抵抗計 FT6041、写真右:高電圧絶縁抵抗計 IR5051


■受賞製品① 接地抵抗計FT6041


接地抵抗計は、電気の安全に重要な接地端子が正しく接続されているかを確認する計測器です。当社のFT6041 は、接地端子の配線を切り離さずに計測可能なほか、接地工事の事前設計を支援するなど多くの機能を搭載し、防塵防水の国際保護等級IP67 の性能により泥や粉塵のある屋外でも安心して使用可能です。効率的な接地工事を実現し、安全で信頼性の高い電気設備の構築に貢献しています。


グッドデザイン賞審査委員による評価コメント

『接地抵抗を測定する際、これまでは接地極を他の電気設備や接地システムから一時的に分離する必要があり、それが作業者の感電リスクや非効率さを生んでいた。それに対し、同社のクランプセンサー技術の活用によって接地極を切り離さずに接地抵抗測定を実現しており、応募企業の技術的強みを活かすことで現場の課題解決に繋げている点が評価された。また、荒地など使用場所を選ばない筐体の堅牢性、防水防塵性の実現と、コード巻き取り器と一体化できる接地網モジュール など、測定プロセス全体への課題解決が試みられている点も高く評価したい。』


> 2024 グッドデザイン賞 受賞ギャラリー 接地抵抗計 FT6041


開発チームのコメント
 ・デザインコンセプトは『新しい測定スタイルで作業のしやすさにこだわった接地抵抗計』です。直感的な操作を実現するために、ロータリースイッチとMEASUREキーを採用しました。当社のコーポレートカラーであるプロダクトブルーのプロテクターで外装を覆うことで、測定器を持った際に手になじむようグリップ力を高めたほか、落下衝撃を和らげ、地面への設置も安心して行えるようにしました。(デザイナー:R&D本部 事業推進部 仙田)
 ・お客様から、接地抵抗計の製品化に期待するコメントや、接地網モジュールとコード巻き取り器が改良されたことに喜ばれた声も届いています。お客様の困りごとを解決するアイデアを設計に盛り込んだことがお客様に評価されたと思います。(開発リーダー:R&D本部 事業推進部 三木)


> 接地抵抗計 FT6041 製品紹介



■受賞製品② 高電圧絶縁抵抗計IR5051


 絶縁抵抗計は、漏電や感電を防ぐために電気設備や配線の絶縁状態を確認するための計測器です。IR5051は最大10 TΩ(テラオーム、テラは1兆倍を表す)の非常に高い絶縁抵抗でもノイズの影響を受けずに安定した計測ができ、最大2000 Vに対応した高電圧絶縁抵抗計です。
需要が増えている太陽光発電パネルの絶縁抵抗計測はこれまで、発電の影響を避けるために日没後の時間帯での実施が一般的でした。IR5051は、発電の影響を受けない機能を搭載し、日中計測を実現しました。再生可能エネルギー設備をはじめとした電気設備メンテナンスの効率化と安全性向上を支える計測器です。また、IR5051は本年のJECA FAIR 2024の第63回製品コンクールにおいて「一般社団法人 日本電設工業協会 奨励賞」を受賞しており、電気設備メンテナンスの現場からもそのデザインが高く評価されています。


> 2024 グッドデザイン賞 受賞ギャラリー 高電圧絶縁抵抗計 IR5051


グッドデザイン賞審査委員による評価コメント

 『本製品は最大2000Vに対応する高電圧絶縁抵抗計だが、これまで発電した電流の影響で不可能であった日中の測定を可能とし、小型化と操作性の改善によって保守点検の効率を高める提案である。エラストマー素材で覆われた筐体は質実剛健であり、片手での操作も想定したインターフェースも明快で無駄がなく、可搬性も非常に高い。世界的な再生可能エネルギーへの移行に伴う太陽光発電設備の増大が見込まれる中で、大規模化、人材不足、老朽化などの保守点検における課題を解決する製品として評価された。』


開発チームのコメント
 ・デザインコンセプトは「様々な測定シーンに対応し直感的な操作性で安全に測定できる現場測定器」です。直感的な操作を実現するために、ロータリースイッチを採用しました。大型の画面を用いて、大きく読みやすい測定値と、薄暗い場所での作業に便利なバックライトを搭載し、視認性を大幅に向上しました。当社のコーポレートカラーであるプロダクトブルーのプロテクタで本体を覆うことで,持ち運びの際に手になじむようグリップ力を高めたほか、地面への設置も安心して行えるようにしました。(デザイナー:同 仙田)
 ・実に19年ぶりの高電圧絶縁抵抗計のモデルチェンジで、開発メンバーのほとんどが絶縁抵抗計に携わることが初めてでした。開発中は、安定した計測ができずに悩んだり、課題や要求が相次ぎ、対策に苦労しました。最終的に、耐ノイズ性能の高い絶縁抵抗計を完成させることができました。太陽光発電の増加、高圧化に伴い、当製品は世界中から求められている実感が増してきました。(開発リーダー:R&D本部 SMユニット 中沢)


> 高電圧絶縁抵抗計 IR5051 製品紹介



■HIOKIのデザインポリシー


当社のデザインは、ユーザーが計測する際に感じる気持ちに寄り添い、くらしや社会をより豊かにすることを目指しています。HIOKI は、デザインポリシー「COGNITIVE. それは、人間になじむデザイン。」のもと、これからも提案し続けていきます。 


Hioki Design(当社のデザインに関する特設ウェブページ)もあわせてご覧ください。




※グッドデザイン賞とは
 1957年創設のグッドデザイン商品選定制度を継承する、日本を代表するデザインの評価とプロモーションの活動です。国内外の多くの企業や団体が参加する世界的なデザイン賞として、暮らしの質の向上を図るとともに、社会の課題やテーマの解決にデザインを活かすことを目的に、毎年実施されています。受賞のシンボルである「Gマーク」は優れたデザインの象徴として広く親しまれています。


> グッドデザイン賞


【本件に関するお問い合わせ先】
R&D本部 事業推進部 デザイン戦略課 仙田学
TEL:0268-28-0555(代表)


記載されている情報は本文章発行日現在のものです。予告なしに本文章に記載の情報は変更になる場合があります。本文章で使用している会社名および製品名は、各社の登録商標もしくは商標です。


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