アプリケーション・用途

RFモジュール検査システム

第5世代移動通信システム(5G)で需要が拡大するRFモジュールの高速検査と、スピーディな段取り替えとプログラム作成を可能にする検査装置のご紹介

スマートフォンや車載用途で拡大する需要

第5世代移動通信システム(5G)の普及により、主にスマートフォンを始めとするモバイル端末に搭載されるRFモジュールの需要が拡大しています。これからは自動運転などの車載用途、ドローン、ロボットを代表する産業用途などさらに生産量が増えることが予測されています。
各RFデバイスメーカは高性能かつ低コストを実現するため、デバイス単品からモジュールへの開発に注力しています。このモジュールの多くは電子回路基板から構成されています。
RFモジュールは誤動作が許されない重要な機器に搭載されるものも多く、高品質・高信頼性が求められています。よって生産現場では品質の向上と、生産量の拡大にともなう検査タクト短縮の両立が課題となっています。

本書では、RFモジュールの中間検査の高速化を実現するとともに、生産機種変更による段取り替えや、検査プログラムの作成をスピーディに行えるシステムのご紹介をいたします。

RFモジュール中間検査の課題

RFモジュールの中間検査では、右表の内容の検査を実施します。従来、この検査は、各ポイントにプローブを立てたジグと、回路切り替えのためのリレー回路、そして抵抗計やマルチメータ、LCRメータといった計測器や直流電源、そしてすべてをコントロールするパソコンやPLC、さらに検査シーケンスを実行するプログラムで構成されています。この構成では以下の課題があります。

  • 回路切り替えと計測器の制御の同期が取りにくく検査タクトが上がらない
  • プログラムに汎用性がなく異機種の検査シーケンス作成に時間がかかる
  • 故障時の障害切り分けに時間がかかる(メンテナンス性が悪い)

高速検査と高メンテナンス性を実現

インサーキットテスタ FA1220 は回路切替器(スキャナ)と計測器および直流電源をコンパクトなボディにすべて内蔵し、パソコンソフトで作成した検査シーケンスに従い動作することで、RFモジュールの中間検査課題をクリアします。

  • 内蔵しているスキャナ・計測ボード・電源が最適化された同期を取るため、高速検査が可能です
  • アプリケーションソフト操作により短時間で検査データの作成ができます
  • 故障時の自動障害切り分けが可能な自己診断機能があります
  • 自己診断機能による誤判定および不良品の流出防止できます

RFモジュールの生産量拡大により、今後ますます品質の向上と検査タクト短縮の両立を課題に上げる生産現場が増えてくると思われます。
インサーキットテスタ FA1220 は、そんな現場の課題に応えるポテンシャルを秘めています。

装置組み込みを可能にする機能・コンセプト

インサーキットテスタ FA1220 はコンパクトなサイズながら、最大1024ピンまでスキャナを増設できます。またI/Oボードにより外部から検査スタートをはじめとした制御ができるほか、判定結果を出力することができます。

お客様の装置に組み込んで使用できる機能や仕様を実装しています。

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