アプリケーション・用途

コネクタ・ハーネス検査システム

高圧・大電流化しているEV用コネクタ勘合状態やコンタクトの電線圧着状態を多チャネルで高速かつ高精度に測定する検査システム

EV用途で拡大する需要

EVで採用されるパワーデバイスの普及により、電気的定格は高電圧・大電流化してきています。
高電圧・大電流用コネクタや電線圧着では、コネクタ勘合部やコンタクト電線圧着部の接触抵抗は無視できなくなってきています。わずかな接触抵抗でも大電流が流れることで電圧降下が発生し、各部が発熱することで規定の性能が出なかったり、コネクタ劣化を早めることに繋がるため、未然に防ぐことが重要になってきます。

本書では、中間工程検査で確認することで、潜在不良を未然に防ぐ検査システムのご紹介をいたします。

コネクタ勘合・ハーネス検査の課題、ハーネスチェッカーの課題

コネクタ単体または、ケーブルアセンブリ実施後にハーネスチェッカーによる導通検査をするのが一般的ですが、高電圧・大電流を扱う製品では、接触抵抗値を確認する検査が必要です。そこで、4本のテストプローブを用いて、4端子法で非常に低い抵抗値を測定します。
従来、この検査はコネクタ端子にプローブを当てるジグと、コネクタ端子切り替えのためのリレー回路、抵抗計、これらをコントロールするパソコンやPLC、さらに検査シーケンスを実行するプログラムで構成されています。この構成では、以下の課題があります。

  • リレー切り替えと計測器の同期制御が難しく、一般的に検査タクトがかかる
  • 品種変更時、段取り替えに手間がかかる
  • 故障時の障害切り分けに時間がかかる(メンテナンス性が悪い)

高速検査と高信頼性を実現

インサーキットテスタ FA1220、ショート・オープンテスタ FA1221は、回路切替器(スキャナ)と計測器をコンパクトなボディに一体化し、PC上専用ソフトと連携した高速制御を実現しています。
汎用化検査システムとしていることで、高信頼性検査が可能になります。以下に特長を上げます。

  • 内蔵スキャナ・計測ボード最適同期制御による高速検査の実現
  • PCアプリケーションソフトによる検査データの簡易作成
  • 4端子測定時のソース-センス間コンタクトチェック機能による誤判定と不良品の流出防止
  • 故障時の自動障害切り分けが可能な自己診断機能

高電圧・大電流化トレンドはEVの普及により、今後ますます増えてくることが予想されます。更なるコネクタ・ハーネス品質向上と、量産検査タクト改善が生産現場に求められてきます。

インサーキットテスタ FA1220、ショート・オープンテスタ FA1221は、生産現場の課題に応える製品です。

装置組み込みを意識した機能・コンセプト

インサーキットテスタ FA1220 はコンパクトなサイズながら、1024ピンまでスキャナを増設できます。またI/Oボードにより外部から検査スタートをはじめとした制御ができるほか、判定結果を出力することができます。
用途に応じて最大2048ピンまで拡張可能です。

ショート・オープンテスタFA1221は、最大128ピン・抵抗測定機能限定のコストパフォーマンスの高い構成です。いずれも、お客様の装置に組み込んで使用できる機能や仕様を実装しています。

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