部分放電検出器
ST4200

モーター内部に潜む軽微な絶縁不良を検査するためのデュアルモード部分放電検出器

● デュアルモード部分放電検出:AC PDおよびインパルスPD検出 ● 高周波CTを用いたノイズに強い部分放電検出 ● 高電圧リレーボックスSW2001に対応
  • USB変換ケーブルが必要

ノイズに強い部分放電検出でEVモーターの品質を向上

部分放電検出器ST4200は、高電圧リレーボックスSW2001と組み合わせることで、モーター生産試験向けの包括的な部分放電(PD)検出とシームレスなシステム統合を実現します。ST4200の高周波CTによるPD検出は、PD検出にマイクロ波アンテナを使用する場合に問題となる、生産ラインでのノイズ干渉を軽減します。

部分放電試験がEVモーターにとって重要である理由

EVモーターは、SiCやGaNなどのパワー半導体の高電圧・高速スイッチングにより、大きな課題に直面しています。これにより、インバーターのサージノイズが深刻化し、モーターの絶縁に多大な影響を及ぼします。絶縁抵抗や耐電圧試験などの従来の試験では、このような潜在的な問題を検出できないおそれがあります。

潜在的な絶縁不良の検出を大幅に向上

デュアルモード部分放電検出 AC PD 試験(IEC 60270 および IEC 60034-27-1 準拠)とインパルスPD試験(IEC 61934 Ed. 2 および IEC60034-27-5 準拠)により、モーター巻線の潜在的な絶縁不良を検出します。選択可能なPD試験により、各モーターの特定のニーズに合わせて検査プロセスをカスタマイズし、潜在的な欠陥の検出を最大限に高めることができます。

生産ラインでも信頼性の高いPD試験が可能

高周波CTを用いたノイズに強い部分放電検出 高周波CTによるPD試験では、マイクロ波アンテナを使用した生産ラインでのPD試験におけるノイズ干渉や、試験設備の配置が測定結果に与える影響を低減します。この試験方法は、マイクロ波アンテナ方式では難しい完成モーターのインパルス部分放電試験にも適用できます。

ノイズの影響を低減するシンプルなシステム設計

高電圧リレーボックスSW2001 との連携 ST4200をSW2001と組み合わせることで、検査システムを簡素化し、ノイズの影響を低減できます。複数の機器が統合され、ケーブル配線や相互接続が最小限に抑えられることで、計測環境がシンプルになり、電磁妨害(EMI)、グラウンドループ、容量結合などの潜在的なノイズ源を効果的に低減できます。これにより、より正確で信頼性の高い測定が実現します。

仕様

AC PD 測定 

検出方式IEC 60270 および IEC 60034-27-1に基づく検出インピーダンスとバンドパスフィルタを用いた放電電荷量測定方式
試験周波数範囲(印加電圧)45 Hz ~ 1.1 kHz
電荷量測定範囲(Q)10 pC ≦ Q ≦ 500 pC(供試体静電容量 C:200 pF ≦ C < 2 nFにおいて)
10 pC ≦ Q ≦ 2500 pC(供試体静電容量 C:2 nF ≦ C ≦ 10 nFにおいて)
測定項目【ノーマルモード】
繰り返し発生する最大 PD 強度(Q max), PD パルス発生数(m, m+, m-), PD パルス発生率(n), 電圧実効値(U rms), 電圧波高値(Up+, Up-), 平均放電電流(I), 放電電力(P), 二次レート(D), PD パルスの見かけの電荷(q), PD パルス位相角(φ)

【PDIVモード】(ノーマルモードの値に追加して次の値)
PD 開始電圧(Ui)、PD 消滅電圧(Ue)


インパルスPD 測定 

検出方式IEC 61934 Edition 2.0 および IEC 60034-27-5 に基づく CT とデジタルフィルタによる放電電流検出
サンプリング速度200 MS/s
測定項目【ノーマルモード】
PD ピーク放電量(Qpk)、パルス列中の PD 発生数(m)

【PDIVモード】(ノーマルモードの値に追加して次の値)
PD 発生開始電圧(PDIV), 繰り返し PD 発生開始電圧(RPDIV), 繰り返し PD 消滅電圧(RPDEV), PD 消滅電圧(PDEV), 繰り返し PD ピーク放電量(RQpk)


高電圧発生源 制御 

制御内容部分放電試験部分放電試験の高電圧発生源として耐圧試験器、インパルス巻線試験器を連携制御
対応機器(2025年2月現在)自動絶縁耐圧試験器3153, インパルス巻線試験器ST4030A、他


AC PD 測定, インパルスPD 測定 共通 

測定モードノーマルモード:一定電圧を印加し、単発または連続測定を行う
PDIVモード:準拠規格に沿って印加電圧を変えながら測定を行う
機能判定機能, グラフ表示機能(AC PD: 電圧波形, PDパルスモニター/インパルス PD: 電流波形, PDパルスモニター)
外部記憶装置SDメモリカード , USBメモリ, 内蔵SSD
※メディアは純正オプション品に限る
放射性無線周波電磁界の影響50 pC以下(10 V/mにて)
伝導性無線周波電磁界の影響50 pC以下(10 Vにて)
電源に重畳するパルスノイズの影響50 pC以下(1 kV,パルス幅50 nsのパルスノイズ重畳時)
インターフェースLAN, USB, RS-232C(市販品の USB シリアル変換ケーブルをご使用ください), EXT. I/O, モニター出力
電源定格電源電圧:AC 100 V~240 V, 定格電力:300 VA
寸法・質量約353(W)×約235(H)×約154.8(D) mm(突起物含まず), 約7.3 kg(U8332装着時), 約7.1 kg(U8332未装着時)
付属品電源コード × 1, スタートアップガイド × 1, 使用上の注意 × 1


価格

形名(発注コード) 説明 価格
ST4200-50 お見積り

オプション

オプションカテゴリー選択

下の選択枠をクリックし、カテゴリーをお選び下さい。該当するオプションの選択肢が表示されます。

高電圧リレーボックス SW2001

お見積り

・1台のリレーボックスに6種類のモーターステーター検査を統合 ・高電圧試験と4端子低電圧測定の切り替えが安全に実行できる ・最大24チャネルで接続の手間と試験時間を大幅に削減

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注意
※弊社オプションの保存メディアを必ず使用してください。弊社オプション以外の保存メディアを使用すると、正常に保存、読み出しができない場合があり、動作保証はできません。

USBメモリ Z4006

¥71,500(税込 ¥78,650)

16 GB, 長寿命・高信頼性のSLCタイプフラッシュメモリ採用

SDメモリカード Z4003

¥36,300(税込 ¥39,930)

8 GB

SDメモリカード2GB Z4001

¥15,400(税込 ¥16,940)

2 GB

※生産時に組み込むため発注時に指定ください。

SSDユニット U8332

¥147,000(税込 ¥161,700)

工場出荷時指定, 本体内蔵タイプ, 256 GB

※SW2001を使用しない場合は別途センサーが必要です。
※インパルス部分放電センサについてはお問い合わせください。

部分放電センサ ST9210

¥550,000(税込 ¥605,000)

AC部分放電検出用

RS-232Cケーブル L9637

¥3,700(税込 ¥4,070)

外部制御用, 二重シールド, 9ピン - 9ピン, コード長 3 m

USBケーブル(A-B) L1002

¥1,400(税込 ¥1,540)

1 m

資料・カタログ

※英語、現地語版については、英語サイトをご利用ください。

製品カタログ

技術資料・日置技報

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ユーザーズガイド

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使用例(アプリケーション・用途)

セミナー

セミナー資料・セミナー動画

取扱説明書

製品外観図

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  • 部分放電検出器 ST4200-50  [147KB] Ver.00

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